夏のスリランカ旅/④ ジャフリー・バワ建築Cinnamon Bentota Beach(シナモン・ベントータ・ビーチ)/NO.11(ナンバー・イレブン/ジェフリー・バワ邸)

Trip

今回は、ジェフリー・バワに関連する場所を2箇所ご紹介します。
滞在ではなく、2日間に分けての訪問でしたが、それぞれ印象深い体験になりました。

Cinnamon Bentota Beach(シナモン・ベントータ・ビーチ)

スリランカ南西部の海沿いに佇む、Cinnamon Bentota Beachは、洗練されたデザインと豊かな自然が調和する極上のリゾート。

建築はスリランカが誇る巨匠、ジェフリー・バワによるもの。

彼の哲学である「自然と建築の融合」が随所に感じられ、リゾートでありながらもどこか美術館のような静謐さも漂います。白砂のビーチと緑に囲まれた敷地で、スリランカならではの贅沢な時間を過ごすことができます。

宿泊は叶いませんでしたが、移動の途中にふらりと立ち寄っただけでも、期待以上に素敵な空間体験ができました。

色彩豊かな壁画に、エキゾチックなパターン、手触り感のある素材たち。

まるで “カラフルな現代アートの中を歩く” ような体験でした。

色鮮やかで柄もたくさん使われているのにそこに子供っぽさやチープさはなく、

むしろ都会的な洗練を感じるのが不思議で表参道にありそう!と思いました。

このバランス感覚すごい。

要素は多いのに、美しくまとまり、どこを切り取ってもフォトジェニック。

それでいて、しっかりバワの「自然と建築の対話」も息づいている。

見るだけでも価値がある、建築やインテリア好きにはたまらない “ハッピーな異空間” でした。

海沿いでロケーションも良いので機会があれば次回はぜひ宿泊したいです。

NO.11(ナンバー・イレブン/ジェフリー・バワ邸)

こちらは翌日の訪問。要予約です。

コロンボの閑静な住宅街にひっそりと佇む「NO.11」は、スリランカを代表する建築家ジェフリー・バワが暮らした自邸。複数の住宅をつなぎ合わせたこの邸宅は、まさに彼の“生きた作品”とも言える空間です。自然光、緑、素材の質感、空間の余白……そのすべてが計算され尽くし、訪れる人を静かな感動で包み込みます。建築やデザインが好きな方にとっては、まさに聖地のような場所です。

感じたのはアジアの感性の極み

訪問して感じたのは、どこか「日本の美」にも通じる空気感。
エキゾチックな感性の極みでありながら、日本人としてどこか懐かしさを覚える空間でもありました。

余白の美

NO.11は、家具や装飾を最低限に抑えた空間構成が特徴的。
この“引き算の美学”って、日本の数寄屋造りや禅の精神とも近いです。何もない空間が、逆に心地よさや緊張感を生むあたり、「和」を感じさせる要素ですね。

自然との調和

バワは空間に自然光や植栽を巧みに取り入れて、屋内外の境界を曖昧にするのが得意でした。
これは日本庭園や縁側文化にも通じる、“自然をフレームに収める”ような視点。NO.11にも、小さな中庭や光の抜けが計算されていて、静けさの中に動きがある感じが「和」を感じさせるのかもしれません。

素材感と質感の抑制

NO.11は、漆喰壁のようなマットな白、使い込まれた木、石材などの素朴な素材感が際立っていて、これも日本の民家や茶室に共通する“素材を魅せる美”に近いです。

まとめ

もしかしたら、バワ自身がどこかで侘び寂びのような感性に共鳴していたのかもしれません。
逆に彼の作品が、日本の建築家やデザイナーたちに影響を与えてきたのも納得です。
遠いスリランカで感じた“和の美”は、私にとってうれしい驚きでした。

今回はテーマに沿って写真を選びましたが、他にも素敵な空間が
いっぱいだったので実際にぜひ訪問してみてください。

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